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志野ぐい呑 

『ぐい呑』コーナーの志野ぐい呑をより楽しんでいただくために。

いつもギャラリー窯倉をご覧いただきまして有難うございます。「気分が落ち込んだ時にお気に入りの志野ぐい呑を見て元気をもらっています。」「毎日眺めて癒されています。」「見るたびに新しい発見があります。」などのお便りを皆様からお寄せいただき嬉しく思っております。そこで皆様により楽しんでいただけますように藤田先生の志野ぐい呑のことを少しまとめてみました。


以前にも書かせていただきましたのでご存じの方も多いと思いますが、藤田先生がより良い志野茶碗を焼くために必要不可欠なのが志野のぐい呑(志野茶碗の見込みを焼くため)です。そして志野茶碗と志野ぐい呑の造形が似ているのは、ぐい呑でもお茶碗の練習をしているからなのだそうです。藤田先生が志野茶碗を焼かれる時はサヤの中にお茶碗を、お茶碗の中にぐい呑を入れます。その三重構造になったものを積み重ねて窯に入れるので志野ぐい呑も志野茶碗と同じ日数焼かれていることになります。志野茶碗同様に取れる個数も限られているのです。手にピタッとフイットして持ちやすく、口当たりの良さが際立った藤田先生独自の造形に二週間もの窯焚きが加わり、火色や柚子肌、貫入、光沢などの出方が異なった唯一無二となった志野ぐい呑はお酒を召上がる方は勿論、鑑賞に値するためお酒を召上がらない方からもご支持をいただいております。形の申し分のないものは無地志野に、弱いところがあるものにはアクセントが瞬時に施されバランスがとられております。他にも幾つかの種類があり、その相乗効果で魅力が増している志野ぐい呑がいくつも存在いたします。


■志野ぐい呑・・・藤田先生が二番土とか三番土と呼んでいるもので、志野茶碗の轆轤挽きや成形中に潰れた百草土の原土(一番土)を再度練りかえしたものを使用しています。焼くとたいへんよく焼き締まるのでぐい呑みには適しているのだそうです。窯によって焼きや色合い、肌合いなどの雰囲気が異なり個性が際立ちます。以前、百草土の一番土と二番土の比較のために実際に触らせていただいたことがありますが、練りかえしただけなのに一番土とは粘土の時から既に性質(色、肌理、質感、手触り、重さ)が異なっており不思議に思いました。
■一番土の志野ぐい吞・・・志野茶碗と同じピンク色の軽くて綺麗な百草土(ご自分で採取した原土100%を粘土にしたもの)を使用しています。焼く際に志野茶碗の中に入れるぐい呑の不足分を補うために、急きょ志野茶碗と同じ百草土の一番土で作られたものです。充分過ぎるほど焼かれているにもかかわらず、志野茶碗同様に発色が良くフワッとした柔らかい質感や白くてスベスベしている高台も特徴です。
■金華山志野ぐい吞・・・現在では入手困難な金華山の土を何%か含んだ百草土が用いられています。高台を見ると少し黒みがかっており渋い雰囲気が特徴です。金華山の土の含有量や焼きによって雰囲気が異なります。藤田先生独自のやきものですが、金華山の土が無いためもう焼くことはありません。
※藤田先生のお話より・・・何十年も前の話になりますが、三百年に一度という岐阜城のお堀の土をさらえていた作業現場に偶然行き当り、その土を愛媛県の工房までまで運んでもらい試しに焼いてみると真っ黒に焼けたため焼きものには適していないと判断して全部捨ててしまいました。その後、志野茶碗を焼いた時に雰囲気の違う志野茶碗が焼け、その志野茶碗の高台を見ると少し黒味がかっており百草土100%のものとはあきらかに異なっていました。百草土と金華山の土は見た目がよく似ていたので何%か偶然に混じっていたのだとその時に初めて気が付きました。
■窯変志野ぐい吞・・・見る角度によって金色や七色に輝く神秘的で品の良い味わい深い艶肌を見ることができます。窯変というだけあってある意味、奇跡と言えるのかもしれません。
■志野織部ぐい呑・・・焼く際に志野茶碗の中に入れるぐい呑の不足分を補うために、元々作っていた織部の造形のぐい呑に志野釉が生掛けされたものです。志野特有の肌とアンバランスでひょうきんな造形、水中らしい揺らぎの絵が特徴です。
■絵志野ぐい呑・・・古典的な絵柄、物語りのある昔懐かしい雰囲気の風景、可愛い動植物などの他にも藤田先生独自のユニークで流れのある楽しい絵が描かれております。「これは何の絵ですか?」とお伺いすると、思いもよらない答に驚くことや笑ってしまうことがあります。

| ぐいのみ | 11:28 | comments(0) | - |